
講師:阪井 祐貴子 氏
東京リトル・メイト(株)代表取締役
1954年兵庫県西宮市に生まれる。 73年に甲南大学に入学。 社会学科で発達心理学を専攻。卒業と同時に母親が創業した託児サービス業務に従事。 1982年東京リトル・メイトを設立、取締役に就任。認可保育園の運営や幼児教育に取り組み、2002年代表取締役に就任。 一男二女の母でもある。
阪井氏が実践していることを中心に本日はご講話いただきました。
株式会社 リトル・メイトはリーガルロイヤルホテルの中にできた託児施設から始まりました。
当時は子供が入れないパーティーなどが開催されるので、そのホスピタリティーとして託児施設を開設したのです。
時間を決めてホテルのお客様のお子さんを預かる施設だったのですが、平成になってお母様たちの社会進出が増え、ホテルの託児施設へ会社へ行く間子供を預けていく事が増えていきました。
創始者であった私の母は、このような施設で一週間のうち5日間、一日8時間も預けられるのはかわいそうだなぁ、できれば保育園をもちたいなぁ。と夢のように語っておりました。
平成12年、横浜市では横浜型の保育施設を持てるようになり、平成14年には児童育児法が改正され、横浜市認可の保育施設を持つことができるようになりました。
創業当時は子育ての方針というものが各家庭にあったのですが、昨今の家庭では、施設の方にお任せしますという方が増えています。最近では東京の65%の家庭が一人っ子であり、保育園で初めて他の子供に出会うお子さんが増えているんじゃないでしょうか?周りに子供のいない環境があるためにどういう風に子供を育てたらいいのか分からない親御さんが増えているように思います。
昔は結婚して、生活が安定してから子供をもうけて、どのように育てたいか考えながら子育てをしたものです。
しかし最近では順序が逆転して、子供ができちゃったから仕方なく籍を入れて、一緒に生活を始める。けれども、子供の教育については時間をかけて考えられてはいないように思います。
私達が生まれたということはとてもすばらしいことです。
確立では一億円の宝くじに100万回当たって、60兆掛けた可能性を持って子供が生まれてくるのです。と筑波大学の村上 和雄教授もおっしゃております。考えてみれば偶然この場に生まれたのではなく、非常に尊いものを授けられて生まれてきているように思います。
致知出版から出版されている致知という雑誌に丹養塾幼児園園長、吉田良次さんの記事が出ておりました。彼がなくなったとき、園を代表して6歳の子供が読んだ手紙の原文があります。
「二歳十ヶ月の時、丹養塾幼児園に入園してから、漢字、算盤、諺、俳句、花園文庫、伝記、少年日本史朗誦選集など、園長先生には沢山の事を教へて頂きました。毎日一所懸命勉強して南宋の文天祥の正氣歌を暗誦できるやうになった時も、算盤の大会でトロフィーを貰って来た時も、園長先生はとても喜んで褒めて下さいました。
それから園長先生は色々な所に連れて行って下さいました。北海道巡歴研修でクラーク博士の像の前で「青年と大志」を朗誦した事、青森駅のデパートの軒先で野宿をした事、北陸巡歴研修で、永平寺で座禅をした事、橋本左内の銅像の前で啓發録を読んだ事、沢山の楽しい思ひ出があります。他にも、親子教室甲山の遠足、運動会、お餅搗き、立志集、卒園式、小音楽会、桃太郎の劇など園長先生に教へて頂いた素晴らしい思ひ出が沢山出来ました。
これから園長先生は天国へ行って、私達の事を見守っていて下さい。私達は、園長先生に教へて頂いた事をいつまでも忘れず深くさぐって強く引き出す人になります。天から受けたものを天にむくゆる人になります。そして、この世に役立つ人になります。園長先生、ありがとうございました。
平成十五年十一月二十三日
園児代表 吉田 歩未」
このようなすばらしい考え方ができ、漢字交じりの手紙をしっかりと書ける子供さんをどの様に教育すればいいのか、私はすぐに致知出版に問い合わせて、その園を紹介してもらえないかたずねました。しかしながら園は既に存在せず、彼の参考にした文書や残した物などもないという事でしたので自分で実践していくしかないと思いました。
とりあえず論語を読むことからはじめましたが、変な宗教ではないか?というような問い合わせやメールなどが横浜市などに送られるようになってしまいました。これではいけないということで、小学生の教科書にも載っているような 宮沢賢治の詩の暗唱、北原白秋の詩などをふりがなの無い漢字の文章で読むようになりました。子ども達はすぐに覚え、暗唱できるようになりました。
縁あってお世話になった書道家の先生に出会うことがあり、習字を園で始めました。墨をすることで自然と姿勢が良くなり、正座も長い時間できるようになるます。朝の会でも姿勢が良くなりました。
卒園制作では漢字教育もあわせてしているので、自分達が選んだ漢字を書くのです。「母」「力」「友」「強」など、自分のなりたい姿をもって卒業していきます。
絵画教室なども開いているのですが、昨年は出品作品14万作品もあるような大会に30作品を送り、12作品が入賞、そのうち1つは三番目の賞をいただきまして非常に評判がよくなりました。
ここでは話しきれないのでぜひ本を買っていただければと思います。子どもから大人まで読めるよう、大きな文字でルビをふってありますので子育ての参考にしていただければと思います。
私達の理念も巻末に載っておりますので、是非一度手にとってみてください。
子供をどの様に育てていけばいいのか?
今の家庭と地域、学校、色々と問題があると思いますが、このようにしっかり協力していける場所をたくさん作っていけば明るい未来が広がっていくと思いました。
渋谷区倫理法人会 喜田
関連サイト:
株式会社リトル・メイト(音が出ます)
:
著書:未来は子どものこころが決める参考URL:
手紙の原文:至高の文言